家の中は毎日目にしていても、外壁や屋根、ベランダなど「家の外側」をじっくり見る機会は意外と少ないものです。
しかし、住宅は一年を通して雨や風、紫外線などの影響を受けています。
室内では特に問題を感じていなくても、外側では少しずつ変化が進んでいることがあります。
住まいを長く使っていくためには、何かが壊れてから対応するだけではなく、ときどき建物の状態に目を向けることも大切です。
今回は、専門的な知識がなくても確認しやすい、住まいの外側のチェックポイントを見ていきます。
外壁は「以前との違い」を見てみる
外壁を見るとき、専門家のように細かな状態まで判断する必要はありません。
まず意識したいのは、「以前と比べて変わったところはないか」ということです。
たとえば、以前より外壁の色が薄く見える、一部分だけ汚れが目立つ、細いひびのようなものが見える、といった変化です。
外壁は常に外気にさらされているため、年月とともに状態が変化します。
また、外壁を手で触ったときに白っぽい粉が付着することがあります。
これは一般に「チョーキング」と呼ばれる現象で、塗装表面が紫外線などの影響を受けることで生じる場合があります。
ただし、外から見ただけで建物の状態を正確に判断するのは難しいものです。
セルフチェックの目的は「自分で工事の必要性を決めること」ではなく、以前との変化に気付くことだと考えるとよいでしょう。
屋根は無理に登らず地上から確認する
外壁以上に確認しづらいのが屋根です。
屋根の状態が気になるからといって、自分で屋根に登って確認するのは危険です。
転落などの事故につながる可能性があるため、セルフチェックは地上や安全な場所から見える範囲にとどめましょう。
地上からでも、屋根材が大きくずれていないか、以前とは違う部分がないかなどを確認できる場合があります。
また、台風や強風、大雨などの後は、建物の外側を少し離れた場所から眺めてみるのも一つの方法です。
室内側から確認できる変化にも注目できます。
天井や壁に今までなかった染みが現れた場合などは、原因を自己判断せず、必要に応じて専門家に確認してもらうことを検討します。
ベランダやバルコニーも建物の外側
外壁と屋根を確認して安心してしまいがちですが、ベランダやバルコニーも忘れたくない場所です。
ベランダは雨が直接入り込む場所であり、洗濯物を干すなど日常的にも使用します。
まず確認したいのが排水口です。
落ち葉やゴミなどがたまっていると、雨水がスムーズに流れにくくなることがあります。
特に大雨や台風の前後には、目に見えるゴミがたまっていないか確認しておくとよいでしょう。
床面についても、以前にはなかった大きなひび割れや剥がれなどがないかを見ておきます。
手すりなどにぐらつきが感じられる場合も、そのまま使用を続けるのではなく状態を確認することが大切です。
雨どいは目立たないけれど重要
住宅の外側で、あまり意識されない設備の一つが雨どいです。
雨どいには、屋根に降った雨水を集めて適切な場所へ流す役割があります。
普段は特に意識しなくても、大雨の日になると異変に気付くことがあります。
たとえば、雨どいの途中から大量の水があふれている、明らかに傾いている、外れている部分がある、といった状態です。
高い位置にある雨どいを自分で修理しようとすると危険を伴います。
ここでもセルフチェックは「異変に気付くところまで」と考え、無理な作業は避けましょう。
季節の変わり目をチェックのきっかけにする
家の外側を毎日のように確認する必要はありません。
そのため、「いつ確認するか」をあらかじめ決めておくと習慣にしやすくなります。
たとえば、春と秋の季節の変わり目、大雨の後、台風シーズンの前後などです。
年末の大掃除に合わせて外回りを見る方法もあります。
写真を撮っておくのも便利です。
毎回同じ場所から外壁などを撮影しておけば、数年前の状態と現在を比較しやすくなります。
記憶だけでは分かりにくい小さな変化も、写真を並べると気付けることがあります。
「見る習慣」が住まいを知る第一歩
住宅のメンテナンスというと、専門知識が必要な難しいものを想像するかもしれません。
しかし、自分の家の状態を定期的に見るだけでも、住まいとの付き合い方は変わります。
外壁、屋根、ベランダ、雨どい。
それぞれについて工事の時期を自分で判断する必要はありません。
大切なのは「いつもと違う」という変化に気付くことです。
気になる箇所を見つけたら写真を残し、必要に応じて専門家へ相談する。
そうした小さな習慣が、住まいを長く使っていくためのメンテナンスにつながります。
休日などに家の周囲を一周して、まずは現在の状態を見てみてはいかがでしょうか。
